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2019年04月17日

株式会社ディーバ

第325回 (B) 高校って何しに行くの?

カスタマーエンゲージメント本部 西日本ビジネスクリエーション部
第1グループ グループ長 渡邉 大悟

この春、娘が無事に第一志望校へ進学を決めました。
中学では勉強に対しては強い苦手意識があり、成績も学年では下位の方で高校へ進学するかどうかを考えるほどだったのですが、きっかけは、娘からの「高校って何のために行くの?」という質問でした。
話を聞いてみると、勉強ができないことの言い訳ではなく、将来に向けての長い人生の中での高校進学の位置づけが分からず悩んでいたようです。高校に行ったら何のために何を学ぶのか、高校や大学へ進学しないと就職できないのか、純粋な悩みではありますが、疑問を抱くこと自体に私は感心し、娘に一言「エライ!」と言いました。

私がまず行ったのは、勉強させることよりも、狙えるレベルで且つ本人が行きたいと思える高校を探すことでした。これは意外にすぐに見つかり、しかもたまたまその1か月後に体験入学があったので、当時まだ中学2年だったのですが、学校に問い合わせたところ2年生でも参加可能との返事をもらい、娘と一緒に体験入学に参加しました。結果、娘はその高校に行くことでその先どんな選択肢が広がるかのイメージを持つことができ、また学校の雰囲気や授業・その他活動内容も気に入ったようで、2年生の秋にして親子合意で志望校が定まりました。
次に行ったのは、合格ラインの設定です。ネットや書籍で過去の情報を拾い集め、学校の先生にも話を聞き、娘に「この点を取れば確実に合格」という明確な合格ラインを伝えました。その時点では合格ラインギリギリのレベルだったのですが、逆に高得点を取る必要のないレベルでもあったため、勉強すべきことの取捨選択を行いました。大幅に「勉強しない範囲」を決め、残った部分を見せて「この範囲だけ頑張れば大丈夫!」と伝えました。娘は範囲を絞ることに不安を感じたようですが、狙う点数は100点では無いこと、難しい問題を解いても簡単な問題しか解けなくても同じ点数であれば評価も同じであること、高難易度の問題を解くための勉強にかける時間を簡単な問題を解く勉強に費やせば得点UPは加速することを伝えたところ、納得して絞った範囲に集中するようになりました。
一番難しかったのは、本人のモチベーションを受験当日まで維持することでした。特に受験直前の2月頃に「もう無理だと思うから諦める」と泣かれた時には私も辛かったですが、体験入学のことを思い出させ、合格ラインにも到達していることを伝え、さらに本人の得意・不得意をもとに勉強すべき範囲を徹底的に絞り込み、「残り1ヵ月この問題全部解けるようになれば合格できるから」と説得し乗り切りました。
結果、最後の1ヵ月でも得点アップしたようで、受験当日はかなり自信ありげな表情で帰宅してきました。

娘との受験経験と並行して、私も自分自身の業務範囲に対して考えるようになりました。「合格ラインが定められずに無駄に100点を目指し、結果すべてが中途半端になっていないか?」「集中すべきことと捨てるべきことが整理できているか?」「中長期のゴールに対して今やっていることは繋がっていくのか?」という疑問です。
いざ自分のこととなると、すぐに答えは出てこず、特に「業務を捨てる」ことは簡単ではありませんでした。ただ、そのような疑問に自答していく過程で、その業務の「アウトプット」を強く意識するようにはなりました。その業務のアウトプットは誰が何のために利用しており、どのような成果につながるのか、ということです。アウトプットが明確でない業務や、明確に存在してはいるが誰もそのアウトプットが活用できていない業務は、無くなったとしてもあまり影響は少ない業務なのかもしれません。

娘の後日談ですが、やるべきことを絞り込み「合格」という成果を得たことで、力のかけどころが分かり始めたようで、成果を目指すことに前向きになり、春休みに入って早々から「4月の実力テストで上位を狙う!」と頑張っております。

「高校って何しに行くの?」という問いに対し、私は将来やりたい事の途中過程として高校を選び、娘は将来やりたい事を見つけるために高校を選びました。答えは人それぞれだと思いますが、答えを持っているか持っていないかの違いは、3年間の高校生活を大きく左右することと思います。
娘にはこの先3年間の高校生活を、ただ時間に流されるのではなく、ひとつひとつ経験することの意義を考えながら様々な疑問や課題に自問自答できるような人間に育ってほしいと願っております。