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2019年11月27日

株式会社ディーバ

第340回 (B) 名前を付けて頭にインストール

開発統括本部 クラウドアプリケーションデザイン部 近藤 理

1年ほど前に参加したセミナーにて、当時マルケト日本法人代表であった福田康隆氏のお話を聞く機会がありました。その中で語られたセールスフォース在籍時の話を紹介します。

福田氏は米国のセールスフォース本社での勤務時に、そこで実践されていた営業プロセスを学びました。そして、その米国での手法を日本に導入し、思うように伸びていなかった日本市場を開拓せよとの指令を受けます。
当時米国では、日本にはない分業体制によって営業プロセスを回していました。そこで、どのようにすれば日本のメンバーにその米国の新しい手法を受け入れてもらえるか、と悩みに悩んだとのことです。色々と想定すると、受け入れてもらえるのに相当時間を要し苦労するだろうと考えられたとのこと。そこで、日本のメンバーにとっては新しい手法となる米国での手法に「ザ・モデル」という名前を付け、これが米国での手法だと宣言して進めることにしたとのことです。ですので、この「ザ・モデル」という名称は、米国のセールスフォースの内部では通じないとのことです。ちなみにこの名称を決めるのに、日本へ行く飛行機に搭乗するギリギリまで悩んで決まったと語っていたのが印象的でした。準備できることは直前まで追い込んでやる姿勢を垣間見ました。
導入初期は周囲から色々と疑問や反対の声を受けながらも、日本流に「ザ・モデル」の修正を繰り返しながら実践していったのとことです。これにより半年後から成長軌道に乗り始め、日本で結果を残していきました。

このように、物事に対して名前を付けることで明確に認識されやすくなり、話が進めやすくなることがあります。この事例では受取側にとって新しい手法・やり方・コンセプトに対して名前を付けることで浸透を促し、しっかり受け止めてもらうために命名したことになります。
他の事例ではリクルート社のホットペッパー事業が参考になります。活用し易い社内ナレッジやプラクティスに対して、名誉の意味も含めて発明者の名前を冠した名称にすることで、社内をより活性化させるというものもあります。自分たちの作ったナレッジなどがベストプラクティスとして命名され、組織に浸透して、賞賛されて、次の人の目標や手本となっていき、更なる活性化を促し好循環となっていったようです。

読者の皆様の周りでも「○○流」「○○方式」といった形で実行している部分があるかもしれません。「例のやり方」「あのやり方」などと言っているモノがあれば、そこに名称を付けることで活かせる可能性があるかもしれません。

<参考文献>
本文で紹介した福田氏が「ザ・モデル」について解説した本を出しています。興味のある方は参考にして下さい。

『THE MODEL(MarkeZine BOOKS) マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの共業プロセス』
https://www.amazon.co.jp/MODEL-MarkeZine-BOOKS-マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの共業プロセス/dp/479815816X

リクルート社の例については以下を参考にして下さい。

『Hot Pepperミラクル・ストーリー―リクルート式「楽しい事業」のつくり方』
https://www.amazon.co.jp/Hot-Pepperミラクル・ストーリー―リクルート式「楽しい事業」のつくり方-平尾-勇司/dp/4492501835